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ピーラーの思い出

今日は、先代の時代から付き合いのあった材木屋さんの葬儀に出席しました。

失礼な言い方ですが、70歳を超えた方の葬儀にも関わらず列席者があんなに涙を流している光景は初めてでした。身内の方だけでなく、木材業界の方、その他列席者の方の多くが涙を見せていました。単なる付き合いの参列ではなかったのでしょう。同業の方はで仕事上の付き合い以上に「仲家さん」の人柄に惹かれていたのだと思います。考えれば、同業者で仲家木材を「仲家」と呼ぶ人の記憶がありません。皆、「仲家さん」と呼びます。「仲家さんのお客さん」は、建築屋・大工よりも材木屋が多いにも関わらず。

「仲家さん」は米松専門の、それもピーラーの製材を専門とする材木屋です。
良質なピーラー、特殊な寸法・木どりのピーラーなら仲家木材です。最近はピーラーまがいのものまでピーラーを名乗っていますが・・・。
本来、ピーラーは最高級の木材です。米松の中でもピーラーに分類されるのは樹齢が古く、かつ目細(めこま・緻密な木目)のものに限られます。その下のグレードはオールドグロスと呼ばれる単なる古木です。オールドグロスでも樹齢は100年以上なのですが・・・。
ピーラーは造作材としては和室にも洋室にもマッチし、構造材としても米松ですから、見えがかりの横もの(梁・桁材)に用いられます。米松といわれますが、植物学上の分類はマツ科ですがマツ属ではなく、トガサワラ属に分類されます。そのせいかオトナシイ木理が上品で、杉に劣らぬ和室の造作材の主役を務められるのでしょう。
しかし最近では高級材は売れません。
「仲家さん」は、単に高級材を供給する中途半端な材木屋ではなく、ピーラーのプロとして価格も品質も顧客をつかんで離さないレベルにあるから、高級材に厳しい時代でも支持される材木屋なのでしょう。

8年前に先代が急逝し私が材木屋を継承した時には、業界の父の同世代の方たちに材木屋としての「手ほどき」を受けました。どんなに感謝しても、しつくせないほどのお世話をしていただいた方がいます。その反対に・・・。いろんな人がいました。
だけど仲家さんは違いました。私が幼い頃は家族ぐるみの付き合いもしていました。しかし最近の弊社ではピーラーを扱うことも少なく、仕事上の接点はほとんどありません。先代とは個人的な付き合いがあったようですが・・・。
先代亡き後、業界の集まりで仲家さんと顔を合わせた時に『ちょっと、出よう。』と誘ってもらい、亡き父と通った料理屋に、そしてスナックへと連れ出してくれました。
その間、仕事の話は何もしない。
別れる時に『がんばれよ!』と一言。その言葉にどんなに励まされたことか・・・。

これからもピーラーを見るたびに仲家さんのことを思い出すでしょう。
仲家さん、安らかにお眠りください。
ありがとうございました。





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Author:jdforest
本庄工業株式会社
代表取締役 中川稔之

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