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普通の木造・木材利用

岐阜大学病院跡地に建設される『図書館』。
入札が不調に終わったことは新聞等でも既報の通りですが、不調に至った理由は何かを検証するとともに、公共建築物木造化の意味を考えてみたいと思います。

斬新な工法が応札がゼロだったことの理由にされています。
世界的建築家である伊藤豊雄氏が設計コンペで選ばれ、設計した建物は木造シェル構造なるアールのドーム屋根が特徴の建物です。
その斬新さが積算価格を押し上げた原因としていますが、果たして・・・。
ただでさえ、耐火性能の認定に時間がかかり、工期が半年遅れているところに、入札が不調に至ったことで、更に本体工期のスケジュールは遅れていきます。
何としても、建築を実現するために、当初より資材価格の高騰したことを理由にして予算を増額するなどという馬鹿げた話はでてこないことを願います。

そもそも屋根の構造を木造シェル構造なるアールのドーム屋根にする理屈はどこにあるのかを考えてみたいと思います。
その斬新とされる形状(デザイン)が必要であった理由について問う者はいません。
また、木を使うことについては、プロポーサル時に、設計者の伊藤豊雄氏は岐阜の地域性から地元の木材を使用することに意義があると述べていました。
木材を使うことには、理があります。それと斬新なデザインとの両立が問題を難しくしているのなら、優先順位をつけるべきでしょう。
建築家の自己実現のためのデザインが木材利用の拡大を阻むことがあってはならないと考えます。
また木材を使うことがコンペで勝つためのツールとして利用されることも、長い目で見て好ましいことではありません。
普通の木造・木材利用が望ましいと。

岐阜市の図書館の設計コンペが開催されたのは、震災の前。
震災後、被災地・陸前高田に『みんなの家』を建築するなどの活動をしている伊藤豊雄氏だからこそ、提案したいことがあります。
被災地での活動から彼が学んだことを被災地以外にも展開することです。
コンペで勝つための設計や、建築のための建築でなく、地域住民のための建築であることに価値があることを具体的に行動に移すことです。
コンペ、プロポーサル時の内容から、予算や時代の要請によって、実現性あるものに撤回・変更することの先鞭をつけるのです。
建築家としてのプライドと、地域に暮らす人々の尊厳とのバランスの、どちらに傾くのか・・・。

それこそが、震災から我々が学んだことだと思うのですが。

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