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カネと夢

大阪の予備校に通っていた時に、知り合った友人・Mから唐突に尋ねられました。
「中川、お前は大阪の予備校まで出てきて大学は東京の早稲田や慶応に行きたいみたいやけど、お父ちゃんの年収なんぼ?」と。
親の年収など考えたこともなかった私は
「知らん。」と素直に答えたところ、
「ホンマに知らんの。だいたいも知らんの?」と食らいつくので
「本当に知らんのや。」と言うと、
「分からんくらい潤沢ならいざ知らず、親の年収も知らんと自分の好きなように進路を決めるのは無邪気すぎるわ。」と、人懐っこい笑顔で私を窘めたMも、今や鬼籍に・・・。
後に東北大学に進んだMは、凍てついた道路でスリップ事故を起こし亡くなったのです。

遡ること30年前。
場面も覚えています。予備校の裏口を出たところにあった喫茶店で昼食を食べている時のことでした。

クラスは違えどなぜか気が合い、Mとは休み時間にはよく話したものです。
Mが発した言葉は今でも心に残っています。
「日本は良い国や。貧しかろうが、受験勉強を頑張れば、自分の力で身を立てることができる。鉛筆一本で人生を切り開ける。・・・」
「先月のお父ちゃんの売り上げが少なかったから、小遣いを減らされたわ。でも『アルバイトせい』と言われんだけ、まだましや。」
「カネがあれば自由になれる。自由になって何をするか、それが問題や。・・・」

大学入学後、Mと顔を合わすことはありませんでした。
Mが亡くなったことも、何年か後に共通の友人を通じて知ったくらいです。
ですが、私に大きな影響を与えた友人であることに間違いありません。
それを聞いた時には、体中から力が抜けていったようだったことを覚えています。

日本の社会は決して平たんではなく、階級・格差が存在します。
一人ひとりがそれに無自覚であるかどうかのことです。

大学入学後、世界を見てやろうと似非バックパッカーに身を窶したのも、Mの影響があるのかもしれません。
大阪に生まれ育ちながら世界観を手に入れたM。
私は外国で揉まれないとMに追いつけないような気がして。

カネは人を自由にする。夢は人を明るくする。
右手に現実、左手に希望。
自分の足で歩いていくしかできないのだと思っています。



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代表取締役 中川稔之

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