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木材における地産地消の限界を考える

岐阜の木を外国に売るための会議に出席しました。

一年前、韓国・ソウルで開かれた『キョンヒャンハウジングフェア』に出展したこともあり、パネリストとしてよばれたわけですが、他の出席者は木材の扱い量が弊社よりも遥かに多く、また木材輸出の経験・歴史も豊富な方ばかりで肩身が狭い思いも少しは感じながらも、恥知らずな私は自分なりの持論を・・・。

原木輸出について。大手メーカーが現地に工場を作り、日本の木を輸出して低い生産コスト(安い人件費・エネルギー・緩い法規・・・)で作られた製品をにブーメラン式に輸入することによる取り扱い高が一定割合を占めていたものが減少傾向にあります。
現在のトレンドは、国際商品としての木材として日本の杉・桧が輸出される傾向にあります。

日本において木材業界は斜陽産業なので『地産地消』だけではビジネスとして成立しない現状があります。
木材輸入大国でありながら、木材産業が斜陽産業であるという矛盾の根底にあるのは、日本人の価値観、文化によるところが大きいと考えます。
ドイツと同じく日本はモノを製造すること、生産されたモノについて特に品質について厳格に臨みます。
飽くなき品質の向上意欲が、在るモノ(木材)で生産できる程度で済まそうとすることを許さないのでしょう。
それに加え、日本人の木材へのノスタルジーが、木材製品を嗜好品と工業製品とに線引きすることを曖昧にしていると考えます。
ですから用途に応じて原木の質と量を追い求めた結果が、森林大国、かつ木材輸入大国でありながら木材産業を斜陽産業化させているのだと考えます。
これの改革に手をつけることは、日本人の精神性を変えない限り不可能だと。
ドイツでは木材産業が自動車産業よりも就業者人口が多く基幹産業となっています。
『とにかく木をつかう』文化・社会が定着しているのです。
公共性のある建物、構築物の外部雨がかり箇所にも『木』をふんだんに使用します。
腐朽したり、傷んだら取り替える発想・文化です。メンテナンスフリーを求める日本とは違います。
一本の木を無駄なく使用するために、集成材化する技術が進み、大きな断面から小さな断面の木材製品に至るまで集成材製品を使用しています。
『木は木である』との思想です。
日本では、この思想がなかなか受け入れられない現状があります。
その障害となっているのは、日本人の精神性で最も欠如しているのは合理性だからだと思われます。

岐阜の木材の輸出を促進する会議に出席して考えたことは、『地産地消』だけでは木材産業を発展どころか、維持していくのもままならないことと、木材は国際商品として古くから広い範囲で流通していたことを改めて理解したところです。
江戸時代に東南アジアの木材で建立された寺院や台湾ヒノキで建てられた社寺建築が今なお存在することを考えれば、昔も今も国際商品に変わりはないと。

とは言っても、ぎふの木で岐阜の住まいを作っていくことが弊社のベースであり、発展させていかねばならないことに変わりはありません。
ただ、森林大国の木材産業が斜陽産業である現状を変えるには、グローバルな視野が必要であることも確かです。


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本庄工業株式会社
代表取締役 中川稔之

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