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本物の材木屋さん

材木屋デビューして、10年経ちます。
先代の急逝を受けてのことですから。

先週、銘木市場に出入りするようになってから知り合い親しくさせていただいている京都の銘木屋さんを訪問しました。
江戸時代からの歴史があり、坂本龍馬と縁もある二条城近くの老舗の銘木屋さんの主は女性。
先代の急逝を受けて、後を継いだあたりだけ私も同じですが。
由緒正しい銘木・材木屋の彼女に対して、私は野良犬のような材木屋だと思います。

住所の場所に辿り着けば、30年ほど前、大学に入学したばかりの頃に下宿していたところのスグ近く。
彼女の会社は、何度か通った記憶がある道路に面していました。
当時は、材木屋の存在などに気を配ることもなく・・・。
今回の訪問で、当時の記憶が甦ると少しばかりの懐かしさがこみ上げてきたのです。

社長室に通されると、立礼の茶席を模した応接コーナーが設えられています。
軽妙なセンスに恐れ入った次第です。
木材も豪華なモノや、圧倒的な存在感があるような木が使われていることはありません。
頭に浮かんだ言葉が『ラーモニー ド ル ボア、木の調和』
木がハーモニーを奏でているような気がして、大学で少しばかり齧ったフランス語が思い出されたのです。

傍らには床の間も設えられていて、絞りの床柱を見た私が
「京都だから、床柱は北山だよね。」と言うと、
彼女は「北山杉の素晴らしさって、何か知ってます?」と。
「天然絞りのバランスが美しいとかじゃないの。」と、材木の知識が少しばかりある程度の厚顔無恥な答えをしても、丁寧に解説していただきました。
「確かに絞りも美しいけれど、この北山杉の価値は、あと50年くらいして分かります。」
訳の分からない私が「どういうこと?」と更に尋ねると、
「北山杉は80年から100年くらい経つと、漆を塗ったような飴色に変わっていきます。他の産地にはないものです。」と。
「じゃあ、この床柱の本当の美しさを知るのは次の世代の社長さん?」と驚く私に
「この部屋を作った先代も、自分の次の次の代に美しい床柱を・・・と考えていたのだろう。」という言葉が平然と出てくるのです。
素晴らしいことを教えてもらいました。

目先の美しさでなく、木の熟成を知り、それを楽しむ価値感です。
ワインの熟成を楽しむあたり、フランス語の閃きは言い得て妙と自画自賛・・・(笑)。

京都には、他所と違う時間の流れ、時間の感覚が存在し、それが文化を育み継承してきたのだと理解しました。


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代表取締役 中川稔之

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