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星霜を重ねて

高校の同級生だった友人を亡くしました。
今月半ばのことです。

彼が『すい臓ガン』であると診断されたのは、9月10日。
その時には、既に末期で、医師から『新しい年を迎えられる保証はない。』と告げられたそうです。
翌日、報せを受けた時に、私は講習を受けていたのですが、会場を抜け出して・・・。
事実を聞いても信じられず、また受け入れられず、掛ける言葉も見つからず、ただただ鼻をすすっていたような気がします。
単身赴任先の病院で、それを告げられ岐阜に帰ってくる車中、彼がどんな思いで居たのかと思うと・・・。
電話を終えて、会場に戻る途中にトイレットペーパーで鼻をかんだトイレの光景を覚えています。

高校に入学して同じ野球部で出会った彼は中心市街地の中学の出身のせいか、岐阜市とは言えども鄙の中学を卒業したばかりの赤ら顔の15歳の私には、制服の着こなしや言動から彼が大人びて見えました。
とは言っても、野球部で長い時間を過ごしたことで、すぐに打ち解け、野球部以外の限られた時間、寝る間も惜しんで麻雀をはじめとする遊びに、共に興じて今日に至ります。
周囲から望まれるようなマジメな高校生とは無縁の志向が合ったのかもしれません。
体育の授業では、野球以外のスポーツでも非凡な運動神経を発揮した彼が、こんなに早く病に倒れるとは・・・。

もう時効でしょうから・・・。
高校二年の秋。春の選抜甲子園の予選でもある県大会。
(失礼ながら)格下と思っていた高校にまさかの敗退。
その晩、不貞腐れて何人かの部員が、彼の部屋で飲酒。
それが発覚した時に、「悪いのは自分だから・・・。責任は自分一人が・・・。許してください。」と、一人で責任を負って・・・。
彼のおかげで、僕達は高校野球を続けることができたのです。

楽しいことも、辛いことも、悪いことも共有した思春期が思い出されます。
野球部を辞めた彼が、学校に隠れてアルバイトをしていた喫茶店。
アイスコーヒーについて教えてくれました。
「クラッシュアイスが入れられたグラスのアイスコーヒーは、冷たいけれど量が少ない。キューブアイスを使ってある方がコーヒーの量が多く、特だ。」と。

高校を卒業してからは会う機会も少なくなったものの、夏の高校野球の予選を見に行くとスタンドで彼の姿をよく見つけました。
「連絡取り合うより球場にいた方が会えるなあ。」と、言葉を交わしたことを覚えています。
野球が好きだったのだろうとも。

数年前、彼の自宅を新築させてもらいました。
その頃から彼は、私を「社長」、弟を「専務」と彼は呼ぶようになったのです。
他人行儀な振る舞いに、名前で呼ぶように私が促すと
「普段から『社長』と呼んでいないと、社員の前で名前を呼び捨てにしてしまうから・・・。」と・・・。
過分な配慮に頭が下がり、負い目や借りばかりが増えていくようにも関わらず、それが嬉しく心地よく思ったのでした。

葬儀場で、高校生の頃の尖ったイメージはなく長い時間が彼を穏かにしたのだと思わせる遺影の写真。
星霜を重ねて、彼への負い目も良い思い出に変わるのでしょう。
声をかけても応えは返ってきませんが。

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代表取締役 中川稔之

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