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『台形集成材』の思い出


先週、下呂市金山町の製材工場を訪問しました。
その工場を訪れるのは久しぶりのことで、とても懐かしく感じたのです。
現在は愛知県に本社を置く木材会社の工場として稼動していますが、かつて『金山町国産材加工協同組合』の工場で『台形集成材』を生産していました。
『台形集成材』は、杉などの間伐材・小径木の有効活用を目的に考案された集成材。丸太を半分に割って、端の部分を斜めにカットしたものを交互に組み合わせ接着して幅の広い板にしたものです。
更にそれを何層にも接着することで、細い木材から幅も厚みも大きな木材製品を作り出す間伐材・小径木の利用拡大をおおいに推進するものと期待されましたが・・・。

その工場には弊社にとっては特別な存在の人がいました。
まだ弊社が国産材・地域材を多用した住宅に舵をきっていない時に、『台形集成材』を利用したいと思い訪問したのです。
対応していただいたKさん。
木材業界には珍しく(?)オープンマインドな方で、我々の希望について率直な意見や方向性を指し示していただきました。
そして当時開学したばかりの岐阜県立森林文化アカデミー三澤文子先生を紹介いただいたことが、現在の弊社の住宅のスタイルの礎となったのだと思います。

『台形集成材』が普及しなかったのは、日本人の木材に対する嗜好にも一因があると考えます。
木材を特別なモノとして認めるほど日本人は木材に慣れ親しんでいます。ですから、ありのままの塊としての木材(無垢材)には過剰な価値を払いながら、切り刻んで接着剤で固められた集成材や合板への評価は低い。
一本の原木の歩留まりを向上させるには、集成材・合板化の方がメリットがあり、歩留まりの向上により建材としての価格・品質・供給も他の素材に勝ります。
集成材や合板への木材利用を進めない限りは、木材自給率は上がりません。
また環境先進国として木材利用が盛んな欧州では集成材・合板への偏見がないことも付け加えておきます。

日本人の木材への嗜好が変化するような取り組みが木材自給率の向上につながります。
木材自給率・木材利用量などが進むことによって、集成材・合板とは違う無垢材の価値も更に向上すると思います。
『台形集成材』の夢は、間伐材・小径木の利用拡大が日本の森林を豊かにすることにあったはずです。
夢の実現には、どれほどの年月がかかるのだろうと、飛騨金山の空を見上げました。

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本庄工業株式会社
代表取締役 中川稔之

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